鹿児島工業高等専門学校の生徒さん館内見学

2025-02-08

皆様、こんにちは。

今日の指宿は午前中、雪が降っておりました。
寒い中、鹿児島工業高等専門学校都市環境デザイン工学科高安重一准教授と創造設計部の生徒さんが部活動の一環で敷地にある美術館「薩摩伝承館」と2024年5月に花の棟4階に新しくリニューアルオープンした客室「白砂の間」の見学にお越し頂きました。
今回、設計を担当して頂いたatelier SALADさんが設計した「白砂の間」が日本空間デザイン賞2024 入賞をいたしました。
デザインやインテリア等を熱心に見学されていました。その様子をお伝えしたいと思います。

到着してすぐに「薩摩伝承館」のご見学をされました。

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薩摩の歴史はもちろんのこと「薩摩伝承館」の建物の作りを写真に収めながら学んでいました。

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こちらは川辺仏壇の職人が手掛けた金襴の間です。
金箔は1万枚も使用されており、もちろん手作業になります。

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「薩摩伝承館」は皆様がご覧になったことのある、10円玉のデザインにも選ばれた京都府宇治市の平等院鳳凰堂をモチーフにして建築いたしました。
屋根には7万枚の本瓦を使用し、屋根の下の垂木(たるき)、組子(くみこ)、裳階(もこし)といった意匠も、実際に平等院にある日本の伝統的木造建築の様式を踏襲しています。

垂木(たるき)・・・屋根下地や屋根材を支える部材のことであり、屋根なり(斜め方向)に設けられた木材のこと。
組子(くみこ)・・・伝統木工技術「組子(組子細工)」とは、釘を使わずに木を幾何学的な文様に組み付ける木工技術のこと。
裳階(もこし)・・・仏堂や仏塔の軒下に別に柱を建て庇状に屋根を架けた構造物。その効用として建物を2重に見せる効果や平面の拡大といった面が指摘されていますが雨から建物本体を保護する役割もあると云われております。

次に日本空間デザイン賞2024を受賞した「白砂の間」の見学です。
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指宿の砂むし温泉。砂に覆われたとき、大地と繋がり、人間の原初的な本質に回帰したような解放感を覚えます。

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その感覚を客室において表現しようと試みました。
砂の色味や手触りを思わせる材料と職人の丁寧な手作業によって生まれた、洞窟のような場所と、この洞窟から眺める穏やかな錦江湾。
日常から離れた、非日常の体験は、自然と人間の関係性を解きほぐすような、新しい時代を思わせます。

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生徒の皆さんはデザインひとつひとつをしっかり見て、写真に収めていました。

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鹿児島工業高等専門学校の生徒の皆さん、指宿までお越しいただきありがとうございました😄